🔍 古事記の秘密を解き明かす、神名と伝説の由来


ほな 素戔嗚尊スサノオノミコト 様のお話の続きをしようかね。

子供でも楽しく聞ける、日本の神話の話をすればいいんやね。

この次に来る話は、皆によう知られとる『天岩戸隠れ』の話になりよんな。

日本神話の中でも特に有名な話の一つやな。

素戔嗚尊スサノオノミコト 様が色々な悪さをした後、天照大神アマテラスオオミカミ 様が怒って、天の岩戸にこもってしまうんや。


  【あらすじ】
・ 宇宙は混沌とした《渦》だった ・ 高天原に三柱の神(造化三神)が生まれた ・ 続いて、二柱の神(ここまでが別天津神ことあまつかみ)が生まれた ・ 次に、五組十柱の神々(神世七代かみのよななよ)が生まれた ・ イザナギ&イザナミの神様が伝説の島を作った ・ 黄泉の国のゾンビから逃げて、川で身体洗って ・ わめくスサノオが天界に来て姉弟バトル ・ スサノオの息子自慢(オレのジョンソンの方が立派だぜ)
  ・    ・ 

📓 古事記上巻-7 素戔嗚尊の奇行と天の岩戸

『古事記』上巻(天の岩戸) 「従正五位上」官位 太 安万侶おおの やすまろ (奈良時代)


天照大神様アマテラスオオミカミ な、素戔嗚尊スサノオノミコト 様の乱暴な行動におびえはって、天の岩戸アマノイワトに隠れてしまわれたんやて。 したら、どないなった思う? 高天原たかあまはら(天界)が暗うなって、葦原中国あしはらのなかつくに(人間界)もまた闇に包まれてもうた。 エライ事態やわ〜と、八百万ヤオヨロズの神々様が天の安河アマノヤスカワって河原に集まってな、皆でどないしよ〜って相談しはったんや。 結局神々様な、いろんな儀式しながら、天照大神様アマテラスオオミカミを岩戸から出すための道具作ってん。 カガミ と 宝珠ホウジュ と、あとは何やろ? 特別な装飾品やったかな? 準備整えた後な、いよいよ岩戸の前に皆集まってな、天宇受賣命アメノウズメノミコト が岩戸の前で舞いはって、他の神々も音楽奏でて、楽しそうにしてん。 天照大神様アマテラスオオミカミ もさすがに外の様子が気になったんやろな、岩戸を少し開けて外覗いたんや。 したら力持ちの天手力男神アマノタヂカラオノカミ が岩戸こじ開けてな、天照大神アマテラスオオミカミ を無理やり外に出しはった。 最後は乱暴やったけど、世界はまた光に満ちたんや。   ・    ・  ただ、原因の素戔嗚尊スサノオノミコト 様はさすがに罰やわ。 髭や爪を切られてもーて、しまいには地上へ追放されたとか。 ただ彼が地上に降りたそのときな、稲や麦、大豆などを作りよる大気津比賣神オオゲツヒメノカミが、死んでもうたんやと。 食物の神が亡くなりはって、それから数年、この土地は不作になったとか。 結局、それから何年も経ってな、農業の神、産巣日神ウブスナノカミ(生ぶ砂の神)によって再生されたけどな、数年間は大変やったんやて。 今日のお話もここまでや。また次回、続き聞いてな〜。

  ・    ・ 

📓 天岩戸隠れの解説!

『古事記』をまともに読んだことがない人も、「この話なら聞いたことがある!」という、有名なエピソードですね。 ただ、弟が弟なら、姉上も姉上で、どちらも迷惑千万な話! むしろ、姉上のほうが、より広域に迷惑かけまくってたって気づいてました?   ・    ・  実は姉上の奇行も、完全な作り話ではなく、モデルがある。 今回は、特定人物ではなく、自然災害の比喩ですが……。 火山噴火です! 阿蘇山か雲仙普賢岳の。   ・    ・  最後にあった、

それから何年も経ってな、農業の神、産巣日神ウブスナノカミによって再生されたけどな、数年間は大変やったんやて

の部分は、その噴火の火山灰とそれに伴う冷夏によって、作物の不作は何年も続いた。 土の再生を待つ必要があった。 ……その話のことなのです。 『カタカムナ』の訳の方だと、該当句は『カタカムナ第47句』   ・    ・  ちなみに、モデルとなった事件に関しては、こちらもまた古語拾遺こごしゅういではもっと詳しい。 このように『古事記』というのは、『神話』の形式を採用しながらも、実際の事件が混ざり込んでいるのです。 NEXT初心者が楽しく読める古事記こじき入門9−天照大神の天岩戸隠れ






対面Session



Amazon



SNS